明日はパーティー

あれは去年の夏でした。
我が家から少し離れたところにある公園の近くに、
あるアパートのプールがあります。
いつものようにそこの前を通ったのですが、
そのプールの中に、親しい友達を発見!
プールで誕生会をしていたのでした。
娘1は、一瞬、自分も入れる!と思った様子。
でも次の瞬間入れないと知り、
ちょっとかわいそうでした。
次に、これは最近のできごと。
とても暑かった日があったのですが、やはり同じプールの前を通った時、
たくさんの人がそれはそれは盛り上がっているのを目撃してしまいました。
ビーチボールを楽しむ人、ダイブする人、飲み食いしている人・・・
そして娘1がそこから離れようとしませんでした。
鉄柵に囲まれていたのですが、その鉄柵を両手でしっかりにぎりしめ、
15分ほど経って、「もう行こうよ」と言っても、
「わたしここにずっといたいの」
と言って、中で賑わっているその様子を見るのに必死。
娘2も、「もう行こうよぉ」と促したのですが・・・
結局、20分ほど見て、退散にこぎつけました。

そんな体験をしている娘1と娘2に、
なんと絶好のチャンスが訪れたのです。
数日前にもらった、一番仲のいいお友達の誕生日の招待状。
そこには、"Pool party"と書かれているでは。
これを知った娘1と娘2は、飛び上がって喜びました。
今日は、その明日に迫ったバースデーパーティーの用意です。
以前に私がネットで1着だけ購入しておいた水着を引っ張り出して、
娘1と娘2に試着をさせます。
2つ買おうと思ったのですが、とりあえず1つ買って、
気に入ったらもう1つ買おうと思っていたら、
もう1つが売り切れてしまいました。
こういう時、娘2は案外と譲るのに慣れていて、
幸いあまり問題になることがないのです。
今回は、試着の結果、娘2には大きすぎたので、
必然的に決着がつきました。
この水着、ビキニなのですが、
娘1と娘2は、このトップにとても憧れがあるらしいです。
というのも、よく私のブラをつけて楽しんでいます。
なので、娘1と娘2は30分ほど交互に試着を楽しんで、
バースデー前のムードは更に盛り上がりました。
その日の夜のことです。
夫が帰ってきて、この魅惑の水着を嬉しそうに娘1がパパに見せました。
ところが、パパは、彼女になんとも残酷なことばを吐いたのです。
「明日は上からメッシュ着ようね。」
ちなみに、この「メッシュ」とは、我が家では夏はかかせないもので、
メッシュ生地の長袖のことです。
我が家は、夏の暑い日でも半袖や袖なしのままで外に出しません。
すごい日差しなので、世間の人は日焼け止めを塗っているようですが、
日焼け止めを毎日塗ることに抵抗があるため、
このメッシュを必ず上から着せることにしています。
メッシュなので、風通しがある程度良く、
それでいて日焼け防止になります。
話は戻り、パパに「メッシュ着ようね」と言われた娘1の反応は・・・
発狂。
私は台所にいたのですが、大体、父と子だけで過ごしていると、
娘1が泣き出すということが日常茶飯事なので、
今日はなにかしら〜?と思って子供部屋に様子をうかがいに行くと、
夫がいきさつをはなしてくれました。
「メッシュ着ようね、と言ったら、"I want to wear おっぱい thing."
って泣きわめくのよ。真っ赤になっちゃうからだめだよと言ったんだけど・・・。」
おっぱいthingとは、あのビキニのトップのことらしいです。
私は、娘1の気持ちが、自分のことのようにわかり
(といっても私はこんなことで泣いたりしたことはないですが)
彼女の悲しみをなんとかしてやりたいと思いました。
「おっぱいthingをお友達に見せたいのよね?」
と私は娘1に聞いてみました。
案の定娘はうなずきました。
「だったら、最初の5分間だけ、メッシュなしでいいよ。
そうしたら、お友達に見せられるもんね。
その後メッシュ着ればいいじゃない。」
と私が言うと、娘は嬉しそうにうなずきました。
今回は、我ながら、娘1の気持ちを尊重してやりたいという思いがあって
成功した感覚がありました。
夫にはそれが全くなかったんですね。
やっぱり、こういうのは男にはわっかんないのかなぁ。
おっぱいthing、見せたいのよね、娘1。
とにかく、これで一件落着。
明日のプールパーティー、楽しみです!